感想

感想を書きました

野田秀樹『オイル』

劇作家・演出家・俳優である野田秀樹による戯曲『オイル』は、戦後間も無くの島根県にやって来たGHQと島根県民の間に起こる軋轢と、大和神話が出雲神話に対して国の明け渡しを迫った「国譲り」のエピソードをドラマチックに掛け合わせて展開したものです。 …

今年よかったやつ

僕が今年読んだり見たり聴いたりしてよかったやつです。 ・乗代雄介『本物の読書家』『未熟な同感者』(小説) 書き、読むという行為そのものの本質を追い求める気鋭の小説家、乗代雄介の二冊目の単行本です。より深く、誰も見たことのない場所に筆先で入り込…

短歌の改作をしてみる( 穂村弘『短歌という爆弾』を読んで )

恋人が恋人の恋人と住む丘には風は吹かないのです ( 神谷きよみ ) 穂村弘の著書『短歌という爆弾』の中の、電子メールによるやりとりを通じて短歌のレッスンを行うという企画で、ピアニストである神谷きよみが穂村弘に送った一首です。 穂村弘はこの一首を、…

世阿弥『風姿花伝』3

過去二回に渡って風姿花伝について感想を書いてきましたが、今回で終わりにしようと思います。最後は、風姿花伝の中に度々登場する「花」という文言に関して感想を書きます。 「花」が風姿花伝の中で初めて触れられるのは、『年来稽古条々』の『十二三より』…

世阿弥『風姿花伝』2

前回『年来稽古条々』から、不遇の時期に芸道を歩む姿勢について感想を書きました。 風姿花伝ではそういった抽象的な話から、細かい能の技術まで論じられています。 "およそ、女がかり、若き為手のたしなみに似合ふ事なり。さりながら、これ、一大事なり。 …

世阿弥『風姿花伝』1

大体の人が中学や高校の授業で習う、あの世阿弥です。能を大成したといわれるあの人です。風姿花伝といえば「秘すれば花」という言葉がかなり有名で、そのあたりは知っている人も多いのではないかと思います。 "およそ、家を守り、芸を重んずるによつて、亡…

阿部共実『ちーちゃんはちょっと足りない』

感想を書くブログを始めたら、この漫画の感想はいつか書こうと思っていたのですが、いざ書こうとするとめちゃくちゃ書きづらいです。書きづらいわりに、今、読んで感じたことをなにか形にしないともやもやして仕方ない気持ちにさせられています。 余白は十分…

こだま『夫のちんぽが入らない』

こだまさんという主婦の方が18歳で一人暮らしを始めてから38歳になるあたりまでの20年を振り返って書いた私小説です。入らないらしいです。 インターネットを中心にかなり話題になってます。amazonの書籍部門ランキング1位になってました。 まず、めちゃく…